私が主人と別居したのはメイの為に、ではありません。
2011年の復学支援を機に、家族を立て直そうと頑張ってきましたが、
家族のために仕事を頑張れない主人と一緒に居る事が辛くなってきました。
メモを見ると、2015年に父へ対するメイの行動が始まり、症状が加速する様子の横に「離婚を検討する」と書いてありました。
でも、別居とか離婚とか、事が大きすぎて...
2017年二人がそれぞれ受験するというのに、やはり仕事を頑張れない主人。
話し合いをするたびに落ち込む主人の様子に引っ張られそうになりました。
でも、除菌シートの白い大きな山に埋もれているメイを見て、
「ここに留まってはダメ!何かを変えないと何も変わらない!!」と思い直し、踏ん張りました。
メイがあそこまで追い込まれていなかったら決心できなかったと思います。
引越しまではそれはもう大変で、かなり消耗してしまいましたが、
ベストなタイミングで、新たな生活をスタートできて良かったです。
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メイは、
「キッチンに立ってお菓子作りができる!」
メイ作、ガトーショコラとシフォンケーキ♪
「毎日お風呂に入れる!!」
おトイレから出てきて、「便座に座って出来て嬉しい~!」とも。
初耳でした。
「今までどうしてたの?」
「便座につかないように腰を浮かしてた」
え、、、、、
辛かったね…長すぎたね…(T_T)
あれほど使っていた除菌シートとはきっぱりとサヨナラできました。
でも、新しい学校ではどうかしら?
新しい制服やカバンや教科書など、全部押入れに入れていて、少し心配でした。
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メイの高校は1学年3クラス。少人数で、ひとりひとりに手厚いと評判の学校です。
強迫性障害と卒業直前に完全不登校になった事、男性が苦手なのはお知らせ済み。
「メイさんが入学したら負荷をかけていきますがよろしいですか?」と、A先生。
A先生(男性)は説明会で面接をして下さって、私はこの先生がいらっしゃるから、この学校にお世話になりたいと思ったのでした。
一番最初の負荷は、担任・副担任の先生がお二人とも男性だった事。
女性の先生のクラスがあるのに…です(^_^;)
次に、入学直後の研修旅行で、他のクラスの女子と同じ部屋になってほしいと。
人数の関係で、誰かが他のクラスの女子と同じ部屋で過ごすことに。
「それをメイさんにお願いできないでしょうか」と3者面談でお話しがありました。
メイはすぐに頷いていました。
実際に研修に行った先で、メイは同じクラスの女子が楽しそうにしているのを見て、泣いてしまったらしいです(^_^;)
三番めの負荷は、研修旅行から帰ってすぐ、クラス役員のお話しが先生から打診され、それもメイは引き受けていました。
その時、担任のC先生から私宛に、
「不安の期待が渦巻いていると思うけれど、この挑戦が大きく成長する糧になるはず。そんな話をしたところ引き受けてくれました。私も全力でサポートさせていただきます」とメールが届きました。
些細なことでも連絡を取り合うのがOKな学校です。
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順調なスタートを切っていたメイですが、
5月半ばの月曜日に1日、体調不良で休み…
6月半ばの月曜日に2日めの休み…
火曜日も続けて休みそうな様子だったので、C先生にメールをしました。
「動きそうにありません。お迎えをお願いしてもよろしいですか?」
(休みそうな子の家には迎えありと聞いていました)
「すぐに向かいます。メイさんにはこちらが行くことを伝えないで下さい」
ピンポンはせず「ドアの前に着きましたので開けて下さい」と、これもメールで。
ドアをそっと開けると担任のC先生と、
「負荷をかけます」とお話しされていたあのA先生が!
お二人とも体操着姿でした。
C先生がすぐにメイの部屋へ入り、少ししてメイは制服を手に持って出てきました。
着替えは自室ではなく他の部屋で、とのご指示だったので私の部屋で着替え、その日の持ち物の準備を自室でささっと済ませ、あっという間にC先生と外へ。
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A先生が残り、私に…
社会に出て大した理由もなく2日も休んだら、間違いなくクビです。
気が向かないから今はムリ、ではダメなんです。
この学校での3年間はとても大切な3年、卒業して社会で生きていけるお子さんに育てるには時間が足りません。
学校だけではなくご家庭の協力が必要です。
お母さんがこうやって腫れ物に触るような子育てして、メイさんはワガママな子に育っていますよ。
このままだとメイさんは変わらない。小手先ではダメ、お母さんが根っこから変わらないと!
と、思いっきり喝を入れてくださいました ;> <;)ノ
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メイも学校で、A先生からガッツリお話しがあったようで、
「A先生からの話にメイさんは驚いていた様子だったけれど、その後は切り替えて過ごせています」とメールが届き、夕方にはお電話を下さって、その後の様子を詳しく教えて下さいました。
「学校は体調不良で休まない、とにかく学校へ来る事が大切。体調悪い人を無理やり授業を受けさせたりはしない。保健室で休むのもあり、休んでも回復しなければ先生が病院へ一緒に行く。 休むと皆が心配する事を伝えました。立ち入った事ですが、お母様の別居の話しはメイさんから聞きました。 学校を休んだ姿を見て、頑張ってお仕事しているお母さんが悲しむんじゃないのかと話をすると涙を浮かべていました。お母さんの話が一番響いたようです」と……
朝は、部屋に入ってからどのようにメイを動かすか、打ち合わせして入ったとの事。
怖い先生とフォローする先生と役割が決まっていたり、まるで復学支援のコーチングのようでした (^_^;)
次の日も、メイの様子をお知らせして下さいました。
「昨日の事を受けて、メイさんに大きな変化があったようです。プランノート(1年一冊個人所有のノート。毎日書いて提出、先生からお返事あり)には通常の4倍の感想が書かれていました。
「毎回遅刻する友達Bちゃん、Bちゃんがやっているから私もいいかと思って休んでしまいました。まだまだ弱いです」
「A先生は今までと同じことをしていたら変わらないと何度も言っていたのに、私は今までと同じことしかしてきませんでした。これからは自分の意志をしっかりともてるようにしたいです」
「この2日間での出来事で心が大きく動いたのは事実だと思います。同じことが繰り返される可能性もありますが、今回の出来事が契機になることは間違いありません。色んな経験をさせてあげれば変われる子だと思います。Aもそれを見込んで声をかけています。失敗を恐れ、自信や勇気を持てず3年間を過ごすよりも色んな刺激を受けることが必要なんだと思います」
メイはこの後、1日も休まず学校へ通っています。
ひとりひとりに手厚い学校……本当にそう思います。
つづきます
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