不登校の親の会へ_1
震災のすぐ後に、隣町の不登校の親の会へ行きました。
サツキのピアノの先生が「良かったら一緒に」と、
声をかけて下さったからです。
ピアノの先生は、息子さんが受験して入った中学校で、
いじめをきっかけに不登校になり、1年後に自力で復学させた方です。
不登校後に、クラスの役員を引き受けた気丈な方……
息子さんが復学した後も、この親の会のお手伝いをされているようでした。
会が始まるよりも少し前に先生と待ち合わせをして、
サツキの様子を相談させていただきました。
「もうバレエ、やめる」
「ピアノもやめたい」
と言い始めていたサツキ(→★)
学校へ行かなくなって3ヶ月。
バレエとピアノは、
家庭以外の人と過ごせる貴重な時間、世間と繋がっていられる細い糸。
わずかな望みをそこに繋いでいました。
それなのに……
どんどん閉じてしまう。
わが娘が外へ出て行かなくなる。
それが不安で仕方ありませんでした。
先生にお会いした時から涙を抑えられず、
サツキがバレエの発表会に出られなかった時の様子をお話しをして、
ピアノを辞めたいと言っていることも伝えました。
「レッスンには来られたらでいいから。練習しなくてもいいの。
話しをするだけでもいいから気軽に来てとサツキちゃんに伝えて下さいね
サツキちゃんは大丈夫よ、きっと動く日が来るから!」
そう励まして下さいました。
ひと通りお話した後に、親の会へ……
会が行われるのは市の施設のある一室。
主催されている方々とピアノの先生の他、
参加者は私ともうおひとりだけ。
震災直後でしたから、いつも参加される方はお休みのようでした。
時折、大きく揺れる建物。その度に外を見たり部屋をグルッと見回したり…
その場に居た全員が、自己紹介から、不登校になった経緯、
どのように過ごしたか、今はどうしているかなどをお話し下さいました。
私は自分のことを話したくても、
涙が先に出て来てなかなか言葉にできず、途切れてばかりでしたが、
それでも皆さんは大きく頷きながら聞いて下さいました。
最後に、もうおひとりのお話しが壮絶で、
私よりもずっと辛い状況にいらっしゃるようでした。
不登校を経験した方に、話しを聞いてもらえる安心感。
それぞれ大変な思いをされたのに、
何とかそれぞれの道をみつけておられる……
「ここに、少し通ってみよう」
そう、思いました。